スキー板は定期的にメンテナンスを行わないと、汚れて見た目が悪くなったり、サビの発生や滑りにくさなどに繋がってしまいます。
また、しっかりとメンテナンスすることで長く使えるようになるのはもちろんのこと、リサイクルなどに出すときに、少しでも高値で買取してもらえる可能性があります。
スキー用品のメンテナンスと聞くと難しく思えるかもしれませんが、今回はご自身でもできるメンテナンス方法についてご紹介いたしますので、ぜひ実践してみてください。
スキーを使用した時は、その日のうちに水気を拭き取ることが重要です。特にエッジ部分は金属製なので、水気が残っているとサビの原因になってしまいます。
また、ビンディングと呼ばれるブーツと板の接続部分の隙間など、細かい部分にも雪が入り込んでいることがあるため、水気が残らないようにしっかりとタオルなどで拭きます。
学校の授業で使用する場合は、その都度完璧に水気を拭き取るのは難しいかもしれませんが、家に持って帰ってからタオルで拭いて乾燥させるだけでも、サビの発生を抑えたり、板の寿命を延ばすことに繋がります。
使用後はスキーケースに入れたままにはせずに、一度板を出して状態を確認するようにしましょう。
ここからは、シーズンオフ時に行うべきメンテナンスになります。また頻繁にスキーをする場合も、シーズンの途中でメンテナンスを実施すると、より快適に滑ることができます。
スキー板の水気を取った後はしっかりと乾燥させ、スクレーパーを使って滑走面のワックスを剥がしていきます。古いワックスを剥がしておくと、新しく塗るワックスが浸透しやすくなります。
また、エッジにサビが発生している場合は、研磨ゴムやサンドペーパーでサビを除去します。サビは放っておくと範囲が広がったり、落とすのが難しくなってしまうため、そのままにせずに早めに除去することが大切です。
次に、リムーバーを使って滑走面の汚れを落としていきます。
やり方はとても簡単で、リムーバーをかけてブラシやタオル、キッチンペーパーなどで拭き取るだけです。拭き取ったタオルやペーパーを見ると、黒く汚れているのがわかります。
リムーバーには、スプレータイプや液体を塗布するタイプなどがありますが、初心者には扱いやすいスプレータイプがおすすめです。
滑走面の古いやワックスや汚れを綺麗に落とし、最後にワックスをかけます。その際、エッジ部分までしっかりとワックスを塗ることでサビ防止にも繋がります。
ワックスにも液体タイプや固形タイプなど様々な種類があり、液体タイプの場合はスポンジを使って全体的に伸ばし、固形タイプの場合はコルクを使って伸ばしていきます。
先端にスポンジが付いている簡易ワックスでれば、そのままスポンジを滑走面に押し付けるだけでワックスが出てくるので便利です。簡易的なものなのでスキーを2~3回使用すると効果が薄れていきますが、学校の授業や家族で数回スキーをする程度であれば簡易ワックスでも十分です。
いずれのタイプの場合でも、ワックスを塗った後はブラシで余分なワックスを除去してきましょう。余分なワックスを取り除くことで、より滑りやすくなります。また、ワックスが残っていると汚れが付着しやすくなります。
ブーツも汚れやすく、水気が残っていると臭いやカビの原因になってしまうため、定期的にお手入れするようにしましょう。
まずスキー板と同じく、ブーツも使用後はタオルなどで水気や汚れを拭き取ることが大切です。そして、ブーツの中も濡れているため、インソールを取り外して通気性の良い場所でしっかりと乾燥させます。
シーズンオフ後にインソールの汚れが臭いが気になる場合は、インソールを水かぬるま湯に数時間つけておき、その後数回すすいで十分に乾燥させます。
インソールに洗剤を使ってしまうと、洗剤をすすぎきれずに返って臭いの原因になっていまうため、基本的には洗剤を使わずに水洗いをします。もしどうしても汚れや臭いが取り切れずに気になる場合は、中性洗剤を薄めて使用し、しっかりとすすいで洗剤を落とすようにしましょう。
また、インソールを乾かす際は乾燥機にかけたりドライヤーを使わずに、乾燥した場所に置いて水分が抜けるまで待つようにしましょう。乾燥器やドライヤーの熱によって、型崩れを起こす可能性があります。
スキーウェアも雪や土、汗などによって汚れていきます。汚れたまま使い続けると見た目が悪くなるだけではなく、ウェアの撥水効果が低下したり、カビが生える原因にもなってしまいます。そのため、こまめなお手入れが必要です。
可能であれば使用するたびに洗うのが望ましいですが、お子様が小さい場合はなどは現実的に難しいかと思いますので、汚れが酷い時や1シーズン毎に洗うようにするといいでしょう。
スキーウェアの洗い方や注意点をご説明いたします。
まず初めに、ウェアが洗濯できるか表示を確認します。
洗濯が可能な場合は、特に問題ありません。洗濯機の使用にバツ印が付いており、手洗い可能となっている場合は、洗濯機は使えなので手洗いすることになります。
洗濯機・手洗いともにバツ印が付いている場合は、家庭で洗うことができないのでクリーニング店に持って行きましょう。
洗濯や手洗いできるウェアでも色落ちする可能性があるため、洗濯した際に失敗してしまわないように色落ちしないかを事前に確認しましょう。
確認する方法は、ウェアの目立たない部分に洗濯洗剤の原液を少し垂らし、数分後に白い布やティッシュペーパーで拭き取るだけです。
布やティッシュペーパーにウェアの色が付着している場合は色落ちする可能性があるため、ご家庭で洗うのはやめてクリーニングに出すようにしましょう。
洗濯表示と色落ちの有無を確認し、問題無ければウェアを洗っていきます。
【洗濯で洗う場合】
洗濯で洗う場合は、最初にファスナーやマジックテープ、ボタンを全て閉めて、汚れが気になる部分は洗剤の原液を付けて軽く叩いておきます。
次にウェアを畳んで洗濯ネットに入れ、ドライコースまたは手洗いコースで通常通り洗濯機を回します。
ドライや手洗いなどの弱水流コースにすることで、生地へのダメージを最小限に抑えられます。また、おしゃれ着用の洗濯洗剤を使用すれば、さらにダメージや色落ちを防ぐことが可能です。
【手洗いする場合】
手洗いする場合は、まずウェアが入る大きめの容器に、ウェアが浸かる程度の水またはぬるま湯を入れて洗濯洗剤を溶かします。手洗いの際も生地へのダメージを抑える為に、おしゃれ着用の洗剤を使用するのがオススメです。
次に、ファスナーやマジックテープ、ボタンを全て閉めて容器の中に入れ、20回程押し洗いを繰り返します。もし汚れが気になる場合は、10分程つけ置きします。
洗い終わったら、洗剤が完全に落ちるまで丁寧にすすぎ、軽く水を絞ってバスタオルなどでウェアの水分を取ります。
手洗いするときの注意点として、生地同士を擦りすぎたり、強く絞りすぎると生地を傷める原因となってしまうため気を付けましょう。
スキーウェアは厚みがあるため、乾かすのに時間がかかります。できるだけ早く乾かすポイントは、ファスナーやボタンを全て開けて風通しを良くすることです。もし内側が乾きにくい場合は、裏返して干しましょう。
また、肩の部分が細いハンガーではなく太めのハンガーを使うことで、ウェアの内側に空洞ができて乾きやすくなり、型崩れの防止にも繋がります。
ズボンもできるだけ風通しを良くするために、洗濯バサミが複数付いているピンチハンガーなどを使用して、空洞ができるように工夫して干すといいでしょう。
特に中綿は乾きにくく、少しでも水分が残った状態でウェアを閉まってしまうと、臭いやカビの原因にもなるので、直射日光を避けて通気性の良い場所で数日かけてしっかりと乾燥させることが重要です。
注意点は、早く乾きそうだからといってストーブなどの近くで干さないことです。ウェアは熱に弱く、変色や生地が傷んだり、火事に繋がる恐れがあります。
最後にウェアの乾燥後に撥水スプレーをかけると、撥水効果が長持ちしてウェアを長く使用することができます。一点に集中してスプレーするとシミになる可能性もあるため、全体的にまんべんなくスプレーします。
撥水スプレーと防水スプレーは似ているように思えますが、性能が異なるため注意しましょう。撥水は水を弾き、防水は水を浸入させないことを目的としており、防水スプレーをかけてしまうとウェアの通気性が悪くなってしまいます。
また、撥水スプレーをかける際は、引火の原因になるのでストーブの近くを避け、屋外など換気ができる場所で使用しましょう
これまでもお話してきた通り、スキー板やブーツはサビやカビが発生しやすいものになります。そのため、保管場所にも気を付けなくてはなりません。
板・ブーツの保管場所として重要なポイントは、以下の3点です
・湿度が低い
・直射日光が当たらない
・温度変化が少ない
湿度が高く、風通しが悪い場所はサビやカビが発生しやすくなります。また、直射日光が当たると板が傷んだり、温度変化が激しいと板が変形する原因となってしまいます。
スキーの保管場所に適しているのは、クローゼットです。クローゼットであれば、直射日光や温度変化の心配はありません。閉め切っていると湿気がこもるので、乾燥材を置いたり、定期的に換気するようにしましょう。
もし、スキーを保管するスペースがない場合は、スキーを保管してくれるサービスを利用したり、トランクルームを活用するのもひとつの手段です。
置き方は縦置き・横置きどちらでも問題ありませんが、横置きする場合は、スキーの上には物を置かないように工夫が必要です。スキーの上に物を重ねると板が傷んだり、変形してしまう可能性があります。
屋外の物置小屋などで保管している方も多いかと思いますが、雨が降るとすぐにサビが発生してしまい、さらに外なので温度変化も激しいことから、スキーの保管場所としては適していません。
ウェアは畳まずに、ハンガーに掛けた状態で収納しましょう。保管場所は風通しの良い場所や、少しでも通気性を確保するために開閉の頻度が多いクローゼットなどが適しています。
畳んでクローゼットの奥にしまい込んでしまうとシワになったり、通気性の悪さからカビが発生する原因にもなってしまいます。
スキー用品は少なくとも、1シーズンおきにメンテナンスするのが理想的です。プロに任せるのが一番ですが、ご自宅でもメンテナンスはできますので、スキー用品を長く使う為にもぜひ実践してみてください。
スキーは水分が残っているとサビやカビ、嫌な臭いなどの原因とるため、使い終わった後は湿気が多い所を避けて保管し、ウェアもしっかりと乾燥させてからハンガーにかけて収納するように心がけましょう。
ARU-アル-では自社で板・ブーツのメンテナンスを行っているので、当店でレンタル中のお客様は、水気と汚れをタオルで拭き取っていただくだけで問題ありません。
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